自殺を抑止するのに大事な事
お父さんが「眠れない」のは心の問題では無い。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00059/032200344/
と言う日経ビジネスのコラムを読みました。千葉県精神医療センターの設立に参画され、現在では名誉センター長をされている計見一雄さんへのインタビュー形式の記事です。精神科救急医療と言う分野を立ち上げた方でも有るみたいです。精神科で救急って??って感じですね。
記事の内容を要約すると、
近年の自殺者数の急激な増加は、日本文化の持つ「自殺への受容、賛美」と「肉体への軽視(時には蔑視)と精神、精神力の重視」に起因するのでは無いかと言う分析を元に、自殺抑止の為には、肉体の回復をまず徹底して行う事だと述べられています。
私は精神科救急医として20年間に数千人の精神病急性期患者の治療に当たってきたけれど、そこでやって来たことは、実は精神の治療ではない。じゃ、何やってきたんだ? といえば、肉体の回復をひたすら優先してきました。
2022.3.25 自殺対策について精神科医ができること・計見一雄氏に聞く
またインタビュアーはこうまとめています。
我々が精神的に追いつめられてしまうのも、患者が精神科医に行けないのも、行くことで自分をさらに追いつめてしまうのも、総じて言えば「精神による肉体の軽視」、つまり体の不調を心が無視しようとする傾向と、その傾向を作り出しがちな、私たちの文化に流れる何事かに帰することができそうですね。
同上
ボディーワーカー、ロルファーとして、また自らの実体験としてもこころと身体の密接な関係共にとても重要で有ると考えています。
そういった意味で、この記事の内容にはとても共感する物が有りますね。
西洋文明では、デカルトの心身ニ元論により身体とこころは別物、身体はこころの奴隷の様な認識をされて来ました。
一方で日本を含む東洋では、心身が一体とする考えが古くから伝えられて来ました。
ところがここ100年の西洋化により、日本でも身体を軽視する風潮が強まって来たと思います。100何も生きていませんが、知識としてそう思います。。。
特に第二次大戦後、高度経済成長後はそれがより加速して今に至り、様々な問題が起きてきているのでは無いかと、個人的には考えています。
身体に意識を向けて、身体の声を聞く事で自己調整が働く、不調が改善される。
ロルフィングではそれをとても大事にしてセッションを進めています。
セルフケア講座でも「感じる」事の重要性。「感じる」事で「自己調整力」や「回復力」が増す事を強く伝えています。だから「カラダの声」を聞いて下さいと。
「身体に意識を向ける事」、これが1人でも多くの人に届いて欲しいと思います。
そして近年の研究でこのメカニズムも筋膜や感覚受容器の働きで説明が出来るのでは無いかと言われて来ました。
科学偏重でも無く、伝統や経験偏重でも無く、それらの良い所をとってバランス良く成長して行きたいですね。
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