唯一の「正しい」呼吸は存在しない～ロルフィングDAYS2023を終えて

大分久しぶりのブログ更新です。サボりすぎですね、、、。

もう10日以上経ってしまいましたが、6/25（日）に名古屋市昭和区八事で、～楽に動く、効率的に動く「アスリートの為の身体の使い方講座」～を無事終了しました。

この5月6月は、ロルフィング創始者のアイダ・ロルフ博士の生誕月にちなんでロルフィングの普及啓発を目的としたイベント「ロルフィングDAYS2023」のが世界中で行われていました。私もその一環として、沖縄、東京、愛知とワークショップを開催してきました。

ありがたい事に述べ25名の方に参加頂き、「感じる事」で身体は簡単に変わる、大事な事は姿勢や経路を追い求めると言うことよりも、「感じる」と言うその状態に有る、と言うことの一端を実感して頂けたと思います。

特に呼吸のワークについては、ほぼ全員がその変化を実感されたと思います。
呼吸については、私はとても大事にしているテーマです。ですから今回の3ワークショップ全てで呼吸についての説明とワークを実施しました。

久しぶりの今日のブログはその呼吸について書こうと思います。
ロルフィングでは、呼吸を非常に重要視していて、10シリーズの1回目のテーマが「呼吸の開放」です。その後もテーマとしては上がらないものの、10シリーズの全てにおいて呼吸にアプローチし、呼吸を使って目的のエリアの変容を引き出す事を行って行きます。
ただ呼吸をテーマにしているからと言って、何か呼吸のやり方を教えるとか、呼吸を変えるとかそう言う事では有りません。その人の持つ呼吸の可能性を広げて行くと言う事を行います。言葉で書くと何のことやら分からないかも知れませんが、セッションを受けた事がある人には何となく伝わるのでは無いかと思います。

私はロルフィングのこのスタンスがとても好きですし、とても価値があると思っています。
そう思うのは、私の過去の経験から来ている物が大きいかも知れません。私は子供の頃から喘息が有り、そこて経験した苦しさ、そしてその苦しさを何とかしたいと言う思いから中学生の頃から呼吸法に興味を持ち、聞きかじりながら色々と取り組みました。それなりに効果は有ったと思っていますが、結果として、「この呼吸のやり方が良いんだ」「常に正しい呼吸をしなければ」、と考えてしまう様になりました。しかしロルフィングのトレーニングをやその前後の様々な学びを通して今はこの考えが無理のあるものだと思っています。
そしてワークショップに参加してくださった皆さんも、多かれ少なかれ似た様な考えであった様に感じました。

3回のワークショップで私が共通して皆さんにお伝えしたのは、「正しい呼吸など無い」と言う事です。

ちょっと極端な表現になってしまっていますが、言いたい事は、人は（動物は）、その時の環境/状況に合わせて最適な呼吸のやり方を自然と選択出来る様に出来ている。ただこの現代生活の中でその能力の大部分を忘れてしまっていると言う事です。

じゃあ、世の中に色々有る○○呼吸法って間違っているのか？？と言われそうですが、そう言う訳では有りません。

色々な呼吸法はそれぞれに固有の目的が有り、そこに至る為の練習として組み立てられています。それぞれに取り組むメリットは有ると思います。
ただそれらに取り組む前に、そもそもの自然な呼吸がやりにくい状態だと、その効果も出にくく、場合によっては逆効果にもなる事もあります。それはとても勿体無いと思うのです。

ワークショップでは、ちょっとした意識の向け方、ちょっとしたコツをお伝えして、その事によって自分で制御しようとしなくても勝手に呼吸が変化すると言う体験をして頂きました。その事で皆さん「こう呼吸しなければいけないんだ」と言う思い込みを取り外してもらう事ができたと思います。

NHK文化センターで講座をやっていた時にも感じましたが、皆さん結構この思い込みを持っていて、この呼吸のワークをやる事でしっかり変化を実感でき、思い込みから解放されて喜んでもらえるなと、改めて実感しました。
このワークは今後もワークショップで積極的にやって行こうと思っています。

そんな訳でまた愛知、沖縄でワークショップをやります。